I LOVE 鉄塔!

建造物

銀林みのるの小説に「鉄塔 武蔵野線」という作品がある。小学生の少年が鉄塔のルーツを辿っていくというものだ。その話ではないのだが。相模原の住宅街での暮らしでは、鉄塔を見る事はあまりない。もう思いだせないくらい以前の冬に大雪で送電鉄塔が倒れて、かなり長い時間停電になった事があった。その時の暖房は電気を使うものばかりだったから、ただ布団に入って停電が回復するのを待ったものだった。鉄塔が倒れたといっても直に見られるわけでもなく、自分がトラブルに見舞われているのに、遠くの町はずれや山の中で災害があったくらいのイメージしかわかなかった。

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埼玉の田園地帯に暮らすようになって、送電鉄塔は至る所で見かける。旧中山道に沿って鉄塔が林立している。自転車で荒川沿いを走るようになって風景写真を撮ると、かなりの率で鉄塔が入る。走っている途中で、送電線の下をくぐったりもする。最近は鉄塔の写真を撮るために自転車を止めるようになってしまった。鉄塔を見る時、自分の中で、かっこいい、きれいだとか力強いというような感情がある。なんで鉄塔に惹かれるんだろう?

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なんだろうな。無機質なのに、我々人間の生活に深く係わっているところか。力学的に、自然に抗うように設計されているところか。だだその巨大さに圧倒されているだけなのか。

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田んぼや畑は電気の発見される前からずっと続いている。ある時電気が発見され普及していった。はじめは限られた地域だったが、そのうちに各地に鉄塔がにょきにょきと立ち夢のエネルギーを全国に運んで行った。

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電気である情報は、電柱を渡り地上を這っていたが、今は電波に乗って空や宇宙まで飛んでいく。一方電気エネルギーは相変わらず地面にに沿って、送電線によって鉄塔から鉄塔を渡り、野を越え山を越え運ばれている。鉄塔はその銀色や赤白に塗られた巨大な姿を大地に踏ん張って文明のエネルギーを支えている。「おまえ、頑張ってるじゃないか! えらいぞ!」

そうなのだ、機能すべきものが雨にも負けず風にも負けず100%その機能を発揮している。それを美しいと言わず何と言おうか!

I LOVE 鉄塔!

バカボンのパパ:「それでいいのだ。」

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